【R18】8、お金を稼ぐ(異世界官能小説家まんころね)

「とにかく旅に出るわよ!――あ、そうそう、忘れるとこだったわ。これ、しばらく妊娠しなくなる薬。…ほら、この間のことがあるから、有名な薬師に頼んで作ってもらったの。これであいつらの子供はできないはずよ」
 言いにくそうに言って、エアはころねに薬を渡した。
「おお、ありがとうッス。私ったら夢中で忘れてました。いけないッスね。避妊はちゃんとしなくちゃ。でもこれでやり放題ッスね!」
「は?」
 もらったばかりの薬を瞬く間に口に放りこむころねを、エアは茫然と眺めるしかなかった。
「まぁいいわ。とにかく準備をして、行くわよ!」
「でも私戦ったりなんかできないッスよー」
「大丈夫、やればできるわ!」
 根拠のない言葉に押されて、ころねは仕方なく宿の外に出た。

「っていっても…」
 露店が並ぶ道のど真ん中で、二人は立ち止まった。
「お金ないッス」
「ないわね」
 今まで寝るところと食べるものがあったのは、宿屋のおっちゃんのおかげだった。
 手持ちのお金は、ない。
 薬草ひとつも買えないのだ。準備どころではなかった。
「仕方ないわ、ギルドに行きましょう。冒険者を雇ってくれるところよ。そこで簡単な依頼をこなして、小銭を稼ぐしかないわね」
「いえ、もっと簡単な方法があるッスよ!」
「簡単な? なに? 店でも開くの?」
 ころねはにっこりと頷く。
 ふーん、と、エアは少し興味をもったようだった。
 お店という響きに憧れがあるようだ。
「で、なに売るの?」
 しかし、帰ってきた答えは予想の斜め上をいくものだった。
「私ッス!!」
「――は?」
 あまりのことに、開いた口がふさがらない。
「ころねを売る? …奴隷?」
「違うッスよ、風俗ッス、風俗」
 ころねのテンションがどんどん上がっていく。
「えっちなことして~お金を貰うッスよ!」
「な…バ…バカなの! バカなのね! あんたはバカなのね!」
 顔を真っ赤にして、エアは両手をバタバタふった。
 暴走するころねを止めようと必死である。
「大体どこでやるのよ!」
「とりあえず、私の部屋でやるッス!」
「そんなのおっちゃんが許すわけないでしょ!」
 エアは怒りながらも、ほっとした。
 ころねの頭おかしいお金儲け作戦は、まず色々と無理がある。

 と思ったのだが。
「おお、いいぜ。別に部屋は空いてんだ。中で何しようが勝手だ。ま、ちょっと稼ぎを分けてくれりゃあ、嬉しいがな」
 宿屋のおっちゃんは二つ返事でオーケーをだした。
「じゃあそれで! ふふ、儲けるッスよ~」
「よっ、頼むぜ嬢ちゃん」
 やる気満々な二人に、エアはただただ頭を抱えるしかなかったのだった。



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